予約代行サービスの3つの種類とは?費用対効果の高い実施時期の目安も解説!

健康診断の予約は1人あたり30分以上かかることもあり、忙しい時期だと1~2ヵ月まるまるかかることも。もちろん、他の業務と兼務している場合はもっと時間がかかります。
そのため、予約業務の効率化方法として、予約代行サービスの利用を検討している方もいるのではないでしょうか。
しかし、
- 予約代行サービスをそもそも利用した方が良いのか
- 予約代行サービスの中でどんなサービスを利用すべきか
といった点は効率化に大きく影響するため、事前に確認しておきたいところです。
そこで今回は、
- 費用対効果から考えた、健康診断の予約サービスを導入すべきタイミング
- 健康診断の予約代行サービスの3つの種類とその違い
の流れで、健康診断の予約業務に頭を抱える人事・総務担当者の参考になる情報をまとめました。
予約代行サービスを選ぶときのコツも後半にご紹介しているので、ぜひ最後までご一読ください。
【前提】予約代行サービスの費用対効果を、事前に考えるのが重要
予約代行サービスの選び方を見る前に、考えておきたい点があります。それが、「予約代行サービスを活用して『費用対効果』が高くなるタイミング」です。
予約代行サービス以外にも、予約業務を効率化する方法はいろいろあります。今の状況に合わせて最適な予約業務の効率化施策を打つ意味では、従業員数に合わせて考えるのがおすすめです。
■従業員数に合わせた、予約業務を効率化する施策の例
従業員数 | 予約業務を効率化する施策の例 |
---|---|
~100人 | ・エクセルで予約業務を管理 |
101~500人 | ・予約代行サービスを利用し、業務効率化 |
101~500人 | ・予約代行サービスを利用し、業務効率化 ・事後措置に備えて、ペーパレス化を実施 |
1001人~5000人 | ・予約代行サービスを利用し、業務効率化 ・事後措置に備えて、ペーパレス化を実施 ・保健師を雇い、健康管理業務をフォロー |
5001人~ | ・従量課金制の予約代行サービスではなく、専任社員を雇う ・業務が進めやすくなるよう、ペーパレス化は実施 ・2、3人の保健師のいる健康管理室などを設けてフォロー |
従業員数が極端に少ない場合は、エクセルなどを活用して管理すれば解決できるケースも。しかし100人を超えてくると、徐々にエクセルだけでは手が回らなくなってしまう可能性も。
健康診断の予約は1人あたり30分以上かかることも多く、従業員数が500人だった場合は1ヵ月まるまるかかってしまいます。
他の業務もやりつつ予約業務を進めようとすると、限界が来るタイミングです。そのため、100人を超えたあたりのタイミングから、予約代行サービスを活用し始めることをおすすめします。
健康診断を予約を代行してもらえるサービスの3つの種類とは?
健康診断の予約代行サービスには、以下の3つの種類があります。
- 電話で健康診断の予約を代行してもらうサービス
- 健康診断の予約のみに特化したサービス
- 健康診断の予約に加え、事後措置も網羅しているサービス
代行を依頼した後、実施してもらえない業務があることに気づくのは避けたいところです。詳しい違いやメリット・デメリットなどを見ていきましょう。
1.電話で健康診断の予約を代行してもらうサービス
1つ目は、「電話で健康診断の予約を代行してもらうサービス」です。いわゆるテレアポに近いもので、健診クリニックへの予約だけをお願いできます。
健康診断の予約には、
- 健康診断を、いつからいつまでに受けるか決める
- 健康保険組合の補助申請の条件を確認する
- 健診クリニック・コースを一覧化する
- 従業員への希望調査を行う
- 健康診断を予約する
といった業務がありますが、5番目の「健診クリニックへの予約」のみお願いするイメージです。
予約代行サービスだけでなく、派遣社員を短期で雇って健診クリニックへの電話だけ依頼するようなケースも含みます。
健診クリニックに電話やFAXをする業務負荷は確かに下がりますが、実際に予約する前の準備や管理が大変な課題は残ってしまいます。
そのため、大きく業務効率化に繋がる可能性は低いでしょう。
2.健康診断の予約のみに特化したサービス
2つ目は、「健康診断の予約のみに特化したサービス」です。「健康診断をいつからいつまでに受けるか」といった前提を除き、予約業務をまるごと依頼できます。
「健康診断の予約代行サービス」と聞いたとき、こちらをイメージしていた方が多いのではないでしょうか。
確かに、健康診断の予約に特化したサービスを利用すれば、予約業務は効率化できるかもしれません。しかし健康診断は受診して終わりではなく、その後の事後措置もセットで対応が必要になる点に注意が必要です。
法律(労働安全衛生規則第51条の2)で定められた期日(健康診断実施後から3ヵ月以内に医師(産業医)への意見聴取が必要など)などもあるので、可能であれば事後措置もセットで対策しておきたいところです。
詳しく見ていきましょう。
3.健康診断の予約に加え事後措置も網羅しているサービス
3つ目は、「健康診断の予約・予約後も網羅しているサービス」です。健康診断の予約に加えて、事後措置も網羅しています。
事後措置とは?
事後措置とは、健康診断の結果や産業医面談の結果などを考慮して、ハイリスク者への措置を決める業務のこと。詳細な業務の流れは、以下の通りです。
- 産業医が健康診断の結果を確認し、有所見者を確認する
- 産業医が健康診断、ストレスチェック、労働時間を考慮してハイリスク者を選出
- 産業医がハイリスク者に面談などを行い、健康に働ける状態があるか確認
- 事業者が産業医に意見聴取を行い、ハイリスク者の現状を確認する
- 事業者が安全衛生委員会を立ち上げて、ハイリスク者への対応(配置転換、残業制限など)を審議し、労使間合意の上措置を決める
特に1~3の業務は、産業医が実施するものです。産業医の時間単価は高いため、書類やデータの整理をするところからお願いしてしまうと「高額」になってしまいます。
この点、事後措置まで網羅した予約代行サービスを活用できれば、
- 紙の健康診断の結果をデータ入力し、自動で有所見者を一覧化
- ストレスチェックや労働時間を考慮し、ハイリスク者の候補を一覧化
といったことを実現しやすくなり、産業医がハイリスク者を選出するまで時間がかかりません。
たとえば健康診断の予約代行も可能な『Carely』では、以下のようにハイリスク者の一覧化が可能です。

産業医の業務負荷や工数を抑えつつ、健康診断にかかる業務の効率化が実現できます。他にもペーパレス化で実現できることはとても多いです。詳細については、以下をご一読ください。
ここまで聞いて、「健康診断の予約・予約後も網羅しているサービス(健康診断代行サービス)」を利用したいと思った方もいるのではないでしょうか。
続いて、健康診断代行サービスを選ぶときのコツをご紹介します。
健康診断代行サービスを選ぶときの4つのコツ
健康診断代行サービスを選ぶときのコツは、次の4つ。
- 健康診断の予約に関して、効率化に繋がる仕組みがあるか?
- 健康診断の予約だけでなく、事後措置なども網羅しているか
- クラウド型など、導入がしやすいサービスか
- 健康診断の業務効率化に関して、わからない点を相談できるか
実際に利用してから困らないよう、1つずつ詳しく見ていきましょう。
【コツ1】健康診断の予約に関して、効率化に繋がる仕組みがあるか?
まずは、「健康診断の予約業務が効率化できるか」といった点を確認しましょう。具体的に言うと、以下のように予約にかかる業務のフローを確認できるのがベストです。
- 健康診断代行サービスがやってくれること
- 自社で実施する必要があること
を明確化できるため、効率化のイメージもしやすくなります。
こういったフローは、お問い合わせ資料に載っていることが多いです。依頼したい健康診断代行サービスが見つかったら、まずはお問い合わせから資料請求すると良いでしょう。
【コツ2】健康診断の予約だけでなく、事後措置なども網羅しているか
先ほどご紹介した、健康診断実施後の事後措置にかかる業務をおさらいしてみましょう。
健康診断実施後の事後措置の流れ
- 産業医が健康診断の結果を確認し、有所見者を確認する
- 産業医が健康診断、ストレスチェック、労働時間を考慮してハイリスク者を選出
- 産業医がハイリスク者に面談などを行い、健康に働ける状態があるか確認
- 事業者が産業医に意見聴取を行い、ハイリスク者の現状を確認する
- 事業者が安全衛生委員会を立ち上げて、ハイリスク者への対応(配置転換、残業制限など)を審議し、労使間合意の上措置を決める
これを見ると、「産業医がハイリスク者を選定し、面談を実施するまでの業務に時間がかかる」ことが分かります。
「産業医が大変なだけなら、企業として何か気をつけることはないのでは?」と思った方もいるかもしれません。しかし、「医師(産業医)への意見聴取を行う期日が、法律で定められている点」に注意が必要です。
医師への意見聴取については、労働安全衛生規則第51条の2で「健康診断の実施から3ヵ月以内」と定められています。
つまり、
- 産業医がハイリスク者を選出し、面談を行って情報を整理する
- 整理した産業医に、企業の健診担当者が状況を確認する
といった業務を、健康診断の実施後から3ヵ月以内に実施しないと法律違反となってしまうのです。
解決策として、「ペーパレス化などで事後措置を効率化できるか」といった点を確認するのがおすすめです。
■補足:ペーパレス化は、健康診断の業務効率を上げる秘訣。
また、以降で予約代行サービスの種類や選び方をご紹介しますが、ペーパレス化と並行で業務効率化を進めていくのがおすすめです。
社内で共有しやすいダウンロード資料も用意しておりますので、以下からダウンロードの上、ご活用ください。
【コツ3】クラウド型など、導入がしやすいサービスか
ペーパレス化を実現する上で、健康管理システムをセットで導入するケースがあります。しかしシステムによって「オンプレミス型」や「クラウド型」など、違いがある点に注意が必要です。
オンプレミス型とクラウド型のシステムの違いは、以下の通りです。

すこしだけ補足すると、オンプレミス型は「自社にサーバーや配線など、システムを動かす設備を準備して導入する」といった流れで導入します。
そのため、
- 初期費用:サーバーや配線、ネットワークの準備などのインフラ構築など
- 維持費用:サーバーのアップデートの対応、不具合があった場合の対応など
が必要となり、高額な費用がかかる点に注意が必要です。
一方で、クラウド型なら既に構築済みの環境に、新しくアカウントを用意するようなイメージで利用が可能です。そのため導入までが早いのはもちろん、導入にかかるコストも抑えられます。
また産業医への情報共有をするときも、クラウド型の方が安全かつスムーズに共有しやすくなるのでおすすめです。
【コツ4】健康診断の業務効率化に関して、わからない点を相談できるか
業務効率化を考えるとき、「自社の業務の流れ」から効率化を考える方が多いでしょう。しかし、従来のやり方を変えるだけで業務効率化に繋がる例もあるので、「業務効率化する方法の相談ができること」も重要なポイントです。
たとえば健康診断を実施するとき、
- 問診表
- 尿検査のキット
などを従業員に配る必要がありますが、従業員数が多いと渡すまでに時間がかかります。
しかし、健診クリニックによっては、直接郵送してもらえることも。場合によっては、例年の健診クリニックに相談するだけで、業務そのものを無くせる可能性もあります。
このように、「知らないだけで効率化できていないこと」はとても多いです。健康管理システム「Carely」では累計400社以上(2021年4月時点)で導入しており、他社の事例を含めて相談・ご提案などが可能です。
健診業務の効率化を進めたい方は、以下からお問い合わせください。
\Carelyへの相談はこちらできる!/
まとめ:健康診断代行サービスは、予約業務だけでなく事後措置も含めて検討を。
今回は、健康診断の予約サービスを導入すべきタイミングや種類、選び方などについて解説しました。最後に、重要な点をまとめます。
- 健康診断の予約代行サービスは、従業員数100人を超えたあたりからが効果的
- 健康診断の予約代行サービスは、事後措置も実施できるサービスがおすすめ!
- 健康診断代行サービスを選ぶときのコツは、以下の4つ
- 1. 健康診断の予約に関して、効率化に繋がる仕組みがあるか?
- 2. 健康診断の予約だけでなく、事後措置なども網羅しているか
- 3. クラウド型など、導入がしやすいサービスか
- 4. 健康診断の業務効率化に関して、わからない点を相談できるか
健康診断代行サービスは、健康診断の予約はもちろん、受診後の事後措置までも効率化可能です。健康診断代行サービスを探している方は、以下からお問い合わせください。
\Carelyへの相談はこちらできる!/